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2025.09.29市Yakuu!ニュース
感染症の流行を把握する2つの方法
新型コロナウイルス感染症が猛威を振るっていた頃、テレビでは新規感染者数が毎日報道されていましたが、
最近ではその機会はほとんどありません。感染症の集計方法が変更されたためです。
感染拡大の状況を把握するための主な集計方法には、「全数把握」と「定点把握」の2種類があります。
全数把握
診断された全ての陽性者数を数える方法です。
- 特徴: 未知の感染症の流行初期において、感染規模やクラスターの発生を迅速に特定するために非常に有効です。
- メリット: 全ての感染者を追跡できるため、感染拡大の防止に直結します。
定点把握
特定の医療機関(定点)で診断された患者数から、流行の動向を推定する方法です。
- 特徴: 医療機関や保健所の業務負担を大幅に軽減でき、地域や全国レベルでの流行の規模や傾向を比較するのに役立ちます。
- 計算方法:
- ある地域の定点医療機関が10カ所あり、その週に合計100名の感染者が出たとします。
- 定点あたりの患者数 = 100人 ÷ 10カ所 = 10人
- この場合、「1医療機関あたりの患者数が10人」と発表され、その週に平均して10人の感染者を診察したことになります。
定点把握ではの数の増減を参考にして欲しいです。
前週と比較して数がどのように変化したのかで増加傾向なのか減少傾向なのかわかります。
急激に増加した場合は、自分や周りの人が感染しないように注意してもらいましょう。
広島市はホームページで感染症の定点報告者数を発表しています。
今後は定点把握のデータをチェックしながら、マスクの着用や手洗いといった基本的な感染対策を、流行状況に応じて判断してみてはどうでしょうか。
広島市感染情報センター https://www.city.hiroshima.lg.jp/living/eisei/1003071/index.html